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フィラリア症とフィラリア検査

前々回のブログでフィラリア検査キットの紹介を載せましたが、

今回は陽性の反応です。

中央の青い点のみであれば、陰性で、右の点も出れば陽性、左の点が出ると強陽性となります。

顕微鏡下でもフィラリアの子虫が認められました。

強陽性だから何匹(正式には隻と数えます。)とは言えませんが20以上は寄生してると思われます。

 

このキットで検査した子は昨年の冬に譲り受けた6歳の子だそうなのですが、残念なことに予防してなかったか、不確実だったと思われます。

 

このような子に予防薬を飲ませると副作用が強く出る場合があり、急性肝機能障害の経験がありますし、最悪の場合大静脈症候群となる場合があるそうです。(投薬後の大静脈症候群の経験はありません。)

 

また、以前は注射によるフィラリア成虫駆除薬が発売されていましたが、現在は国内販売はありません。

 

まだ予防されていない方は、予防をお願いします。

検査も忘れずに。

7/4追記

 

12歳オスの子がやはり陽性(強陽性)でした。

 

神奈川県での調査で予防していない犬の22.7%が陽性だったとのことです。

 

当院だと最近のデータだと年間2~7頭の陽性の犬がでます。

殆どが未予防の犬です。

 

たまに、昨年の後半の予防を忘れた方が、陽性になります。

 

11月末~12月始めまでは忘れずに投薬してください。

7/6追記

 

上記の子の血液の顕微鏡映像です。

 

赤い点々は赤血球です。

中央右と中央下にフィラリアの子虫(L1)がうねうねと動いてるのがわかると思います。

大きく拡大したフィラリアの子虫です。