輸血問題(貧血症例の手術)

動物の医療にとってヒトと違う問題として輸血が十分に確保出来ないと言う事があります。

 

貧血と言うのは血液の中の赤血球の数や割合、また血色素の濃度が基準値以下となることです。

なので、病名ではなくて症状名です。

 

事故、病気によって赤血球が不足した場合ヒトでは輸血が行われます。その場合は献血によって保管されている血液を取り寄せれば良い(?)のですが、動物には血液バンクがありません。

数十年前?にそういう会社を作ろうとされた方がいましたが、破綻して供血の動物の処遇に大きな?社会問題になりました。

海外では赤血球に似た作用の製剤を販売していたりします。

 

手術した方が良いとの状況でも貧血の場合、手術する出血とのリスクを考えると出来ない場合もあります。

つい最近だと、子宮蓄膿症ですが、貧血でオペを断られた症例、

腫瘍で腹腔内出血を起こしているが貧血が酷い症例など、、、

 

最近は大型犬を飼育している方が少なくなり、また、大型犬を飼育している方の予防リピートが少ない状況です。(予防費用が当院は高いのかな?フィラリア検査を義務化しているせいなのか?連れてくるのが面倒なのか?)

供血しても良いという方が居られましたら、ぜひお申し込みをお待ちしております。

場合によっては中型犬でもお願いします。

 

ただし、再生不良性の貧血など輸血が適さない場合の貧血の症例は供血犬、猫が居たとしても原則お断りさせていただいております。

(例;猫白血病ウイルス感染症や白血病、骨髄癆などによる貧血)